ヨーロッパにおける美容の歴史

古代のヨーロッパの中心地であったローマやギリシアでは、多くの女性が高い美意識を持っていました。特に理想とされていたのは肌が白いことであり、美白への取り組みが熱心に行われていたのです。ところが時代が流れるにつれて、その風潮はいったん途絶えることになります。

そのきっかけとなったのはキリスト教がヨーロッパの広域に普及したことです。生まれながらの姿を理想とする考えが広まり、本来の自分を変えるような行為は悪であると認識されるようになりました。そうなると、これまでのように美容に力を入れるのは難しくなります。美しさを追い求めていた状況は一変して、何も手を加えないのが理想とされるようになったのです。


もちろん、このスタンスは現代のヨーロッパとは大きく異なります。すなわち、もう一度大きな転換期が訪れたということです。それはヨーロッパの文化が大きく花開くことになったルネサンスでした。多くの美術品が作られたことからも分かるように、美しさを追い求める風潮が戻ってきたのです。

自ら研究して美容を行うヨーロッパ女性たち

女性たちは過剰なほど自分磨きに力を入れるようになりました。ただし、この時代には現代のようにいろいろな美容法があるわけではありません。そのため、自分たちで研究をして素晴らしい方法を見つけるという情熱が湧き起ります。これにより、ヨーロッパの美容の歴史が大きく加速することになりました。


白い肌の女性はルネサンスにおいて憧れの的であり、美女と称えられるためには外せない条件です。現代の美術館などで、当時の貴婦人が描かれた絵画を見たことがある人は多いでしょう。そのほとんどが白い顔をしていることからも、美白へのこだわりがとても強かったことをうかがい知れます。

身分の高い上級貴族はおしむことなく美容品に私財の投入を続けていたのです。ただし、当時の美容品は肌に悪い成分が多く、シミの原因になることもありました。その影響もあり、安全性も重視する現代の美容にシフトしていったという経緯があります。