全ての人の美しく生きたいという願いが理念にある大手化粧品会社がこの年に設立したのが美容技術専門学校です。
1959年という年は戦争から14年が経過して、日々の生活がやっとというところから自分自身を磨くことに目が向けられるようになってきた時期と重なります。
明治維新直後から日本の美をリードしてきた会社が、専門的な技術を要する美容師育成に乗り出したのは当時大きなニュースになりました。
大手化粧品会社が自社の名にかけて技術者養成にかけた情熱は大変大きく、歴史的に重要な分岐点になった年です。
仕事が出来るだけの育成ではなくて、所作や立ち振る舞いといった人間の根本に関わる部分の指導も徹底して行われました。
これらの指導や理念によって、世界各国でここの卒業生であるとわかると一目置かれたという話も普通にありました。